社内研修「事例から考える職場のハラスメント」を実施しました
このたび、当社のハラスメント社外相談窓口を担当していただいている社会保険労務士の森律子様を講師にお迎えし、「事例から考える職場のハラスメント ~適切な指導・伝え方・周囲の対応~」をテーマに、ハラスメント研修を実施しました。
当社ではこれまで、従業員向け、管理職向けのハラスメント研修を実施しており、今回で3回目となります。
今回の研修では、当社が定期的に実施しているハラスメント調査の結果も踏まえながら、職場で起こりうるさまざまなハラスメントについて理解を深めるとともに、適切な業務指導とハラスメントの違いや、ハラスメントを見聞きした際の対応などについて学びました。


適切な指導とハラスメントの境界線
パワーハラスメントの定義や判断する際のポイントについて説明していただきました。
パワーハラスメントは、役職などの上下関係だけでなく、知識や経験、人間関係などによる優越的な関係を背景として生じる場合もあります。
また、適切な業務指導とハラスメントの境界線について、言動の目的、業務上の必要性、伝え方や場所、回数や継続性、相手への影響といった視点から考えました。
指導する際には、相手の人格や能力を否定するのではなく、事実と仕事への影響を伝え、改善してほしい行動を具体的に示すことが大切です。
研修では、当社の職場でも起こりうる4つの事例を取り上げ、実際の場面を想定しながら、適切な指導とパワーハラスメントの境界線について考えました。
さらに、注意や指導を行う際に避けたい表現や、相手に伝わりやすい言い換えの例についても紹介していただき、日頃のコミュニケーションを見直す機会となりました。
さまざまなハラスメントへの理解を深める
セクシュアルハラスメントや、妊娠・出産・育児・介護に関するハラスメントについて学びました。
セクシュアルハラスメントは異性間だけでなく同性間でも起こりうるものであり、容姿や体型への評価、恋愛や結婚に関する質問、性的な冗談など、日常の何気ない言動がハラスメントにつながる可能性があることを説明していただきました。
また、育児や介護などの制度を利用する従業員に対して、周囲が不満を向けることもハラスメントにつながる場合があります。
研修では、育児のために残業を断った従業員に対し、同僚が不満を口にする事例などを通じて、制度利用者本人に不満の矛先を向けるのではなく、職場全体で業務の分担や協力体制を考えることの重要性を学びました。
カスタマーハラスメントへの対応について
近年、顧客や取引先からの著しい迷惑行為である「カスタマーハラスメント」への対策が社会的に重要視されています。
2025年10月1日には「愛知県カスタマーハラスメント防止条例」が施行され、2026年10月1日からは、労働施策総合推進法等の改正により、事業主にカスタマーハラスメント防止措置を講じることが義務付けられました。
また、先日、10月16日には、三重県議会で全国初となる罰則付きのカスタマーハラスメント防止条例が可決・成立するなど、対策に向けた動きが広がっています。
こうした社会的な背景も踏まえ、今回の研修ではカスタマーハラスメントについても取り上げ、該当するかを判断する際の3つの要素や、企業に求められる対策について説明していただきました。
顧客や取引先からの要求や言動に対して、従業員が一人で抱え込まず、職場内で情報を共有し、組織として適切に対応することの重要性を学びました。
誰もが安心して働ける職場づくりに向けて
研修の最後には、自分自身がハラスメントの行為者となった場合に生じる影響についても学び、日頃の言動を振り返ることの大切さを改めて認識しました。
ハラスメントを防止するためには、一人ひとりが正しい知識を持ち、相手の立場を尊重した言動を心がけるとともに、問題を見聞きした際や相談を受けた際に、適切に対応することが大切です。
受講者の声
- パワハラに当たるようなことは、相手に対して否定的な感情がある時に起きると思うので、周囲の人には一定のリスペクトを持ち、相手の立場に立って考え、できる限りではあるけれど相手に寄り添える人間でありたいなと思いました。
- 判例の大まかな事象と結果だけを聞いて判断基準を決めるのは怖いなと感じました。
(海遊館の高裁のように、裁判所の判断を100%信頼できないですし)
犬に噛まれた事例とか、教師が保護者に対して高圧的な言動だった場合は話が変わってくるのではないかとか。 - ハラスメントに関しては世の中も自分もまだまだ過渡期という感じがするので、研修はこれからも定期的に実施してほしいです。
当社では、継続的なハラスメント研修や実態調査の実施に加え、社内だけでなく社外にも相談窓口を設置するなど、従業員が安心して相談できる体制の整備と、働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。
今後も、従業員一人ひとりが互いを尊重し、安心して働くことのできる職場づくりに努めてまいります。



